受傷から211日: 今後のリハビリ方針について

「限界を超える子どもたち」をご紹介しましたが、今日は本に書いてあるアプローチについて。

息子のリハビリについて、この本をきっかけに悩み始めたのですが、今後の方針に関わるので書いておこうと思います。

横文字の名前がたくさん出てきますが、さらっと読んでくださいね。

また、あくまでわたし個人の解釈で間違っている部分もあるかもしれないことをお伝えしておきます。

 

「限界を超える子どもたち」の著者は、アナット・バニエルというイスラエル出身の方です。

この方の師匠が、モーシェ・フェルデンクライス博士といって、”心地よい体の動きが脳を刺激し活性化させる”ことを発見し、一つの体系化されたメソッドとして確立しました。(参考: 日本フェルデンクライス協会 http://yukifk11.wixsite.com/feldenkrais/about)

ヨーロッパをはじめ、世界中に普及して、日本にもたくさんプラクティショナーの方がいらっしゃいます。

体へのアプローチとして、これまでに紹介したボバース法やボイタ法のほかに、ドーマン法や上田法など、探せばたくさんの手法が出てきます。

それぞれに良さがあって、成功体験も失敗体験もある中で、全て試せるわけではないので、基礎の理念に共感できるものから地道に探していこうと思っていました。

そんな中で、親子入院で知り合ったママさんから教えていただいたのがフェルデンクライス系のアプローチです。(アナットの本を紹介していただいたのと同じ方です)

 

フェルデンクライスの元で勉強したプラクティショナーの中でも、自分のメソッドを新たに確立した人もたくさんいて、その中に「限界を超える子どもたち」の著者アナット・バニエルがいます。

彼女はアナット・バニエル・メソッド(ABM)を開発して、アメリカでは一大ムーブメントになっているようです。

そして、いま息子が受けているのは、ABMとはまた別で、ドイツを拠点に活躍しているジェレミー・クラウスが開発したアプローチ(JKA)のレッスン。

ありがたいことに、去年の11月にはジェレミーに直接息子を見ていただく機会もあり、その時の魔法のような手技には本当に驚きました。

それをわたしも夫も間近で見ていたからこそ、フェルデンクライス系のアプローチで今後のリハビリを進めていこうと思えたきっかけにもなりました。

カナリハ入院中から土日には都内に戻り、ドイツでジェレミーに学んだ先生(フェルデンクライスの先生でもあります)の元、少しずつレッスンを続け、関西に越してきてからも、幸運なことに京都で同じ先生に見ていただけることになり、続けてレッスンをしていただいています。

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どこが普通のリハビリなどと違うのか、言葉で説明するのは少し難しいのですが…とにかくアプローチが穏やかです。

正しい姿勢をとらせるなど、定型的なことは一切行いません。

息子の動きに合わせて、流れるように進んでいきます。

まるで、先生と息子が会話をしているようなのです。

息子はレッスンを重ねるうちに、”ようやく自分のことをわかってくれる人がいた!”とでも言うように、反応がよくなり、感情が動いているのが外から見ていてもわかるようになりました。

喜んでいる様子、楽しんでいる様子、あまり好きではないことも表情でわかるようになりました。

そのうちにレッスンが始まるとわかると、息子が頰をゆるませるようになったのです。

そんな様子はわたしの前ではほとんど見せたことがないので、本当に先生が羨ましくて羨ましくて、仕方がないです。笑

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↑ 思わず頰がゆるんじゃう。

息子を覆っていた膜が一枚剥がれ落ちたイメージ。

認知や感情の部分で、一つ雲を抜けた感じです。

それと同時に、自分の体の繋がりが少しずつ認識できるようになってきたようで、体の動きも良くなりました。

例えば、少しずつですが、おもちゃで遊べるようになってきたり。

音が鳴るおもちゃには以前から興味がありそうなそぶりを見せていたものの(以前はメリーを触ったりもできていましたし)、視力の問題か、手のコントロールがうまくいかないからか、なかなか手を出すまではいきませんでした。

それが、横向きに寝かせて、目線の入る位置に鍵盤を置き、何度か試しに手を取って音を出してみると、不器用ながら自分から手を出すようになったんです!

おもちゃで遊ぶなど、能動的な動きが全然出ていなかったので、これは大きな進歩でした。

ありがたいことに、JKAは息子にはとても合っているようで、レッスンを受けはじめてから体も情緒面も驚くほど伸びました。

 

先生が東京と京都を行き来するタイミングに合わせているので、まとめて週に3〜4回お願いして1〜2週間休みという形になりそうですが、週に1回お願いするよりも、集中レッスンの方が明らかに息子の伸びが良いので、結果的に良かったような気がします。

親子入院で受ける集中リハビリはとても有益な時間でしたし、受傷直後だったからこそ、あの環境はとても良かったと思っていますが、今後をどうするかについては少し悩んでいます。

日常生活の中で、息子にあったアプローチでリハビリを重ねた方がいいのか、親子入院の集中した環境を取るのか。

いくつかすでに診察を終えていて、時期を待っているところもあるので、実際に入所するかどうかは、もう少し悩みたいと思います。

急性期を乗り越え慢性期に入り、リハビリは今後長い目で考えていく必要があります。

たくさんの情報に自由にアクセスできる時代なので、息子にあった治療やリハビリ、アプローチを探していけたらいいなと思います。

※フェルデンクライスのアプローチについて興味があれば、協会から日本全国のプラクティショナーさんを探すことができます。

http://yukifk11.wixsite.com/feldenkrais/practicioner

※JKAも今年の2月に新たにプラクティショナーの養成講座を終える先生方が何人もいらっしゃるようなので、受けやすくなると思います。

受傷から205日: 元気です☺︎

前回の更新から、だいぶ日が経ってしまいまい、なんと2019年が明けてしまいました。

読んでいただいている周りの方々から生存確認の連絡が入ってきておりましたが、焦りながらも忙しさにかまけて執筆途中の記事がたくさん溜まっておりました💦

息子も日々成長しているのに、その記録も出来ていない。

書きたいことはたくさんありますが、ひとまず以下のテーマで、少しずつ遡りながら書こうと思います。

 

・受傷後半年、体の変化まとめ

・視力回復計画 その2

・親子入院の成果と、知っておくべきこと

・鍼治療の効果

テンプラーナ早期介入療法始めました

クリスマスの贈り物

引っ越します

新たな親子入院に向けての診察

おすすめの本

今後のリハビリ方針について

てんかん発作!?

・パパのボイパ効果

・家でのご飯の食べさせ方

・お風呂の入れ方の試行錯誤

・相変わらず水分摂取に苦戦してます

・1歳8ヶ月で、突然できるようになったこと

・トイトレ、始めました

 

いつも書く内容を思いついたら少しずつメモしておき、寝る前の30分ほどで仕上げていたのですが、その前に力尽きて溜まっていた記事がこれだけあります。笑

とりあえず、息子もわたしも元気です。

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Kids Beyond Limits

わたしは小さい頃から読書が大好きで、人生に影響を与えるほどの本にたくさん出会ってきました。

本はわたしにとって、様々な世界を教えてくれる一番の先生であり、感情を共有できる親友であり、絶対不可欠な逃げ場所でした。

この本も、人生の中で大きな意味を持つ一冊になりそうです。

障がいのあるお子さんを持つママに、ぜひ読んでいただきたいので、ご紹介します。

 

「限界を超える子どもたち」(Kids Beyond Limits)

 

わたし、タイトルで本の中身を半分以上判断する癖がありまして(その評価と全く違うものも多いのですが)、実はこのタイトル、最初はあまりピンときませんでした。

でも読み進めるうちに、目から鱗が何枚も落ちて、そんな体験なかなかしたことがないので、心底驚いたのです。

障がい児を持つ親や家族、もしくは障がい児と関わるセラピストや教師などのために書かれた本です。

どうやって障がいのある子どもと接したらいいのか、その方法が具体的に書かれています。

感覚的な要素も多いので、取っつきにくいと思う方もいるかもしれませんが、わたしはとても納得できました。

障がい児を育てる上で、親もたくさん迷ったり悩んだりすると思います。

自分とは明らかに違う世界が見えている我が子に、どう手を差し伸べていいのか、どう接したらいいのか。

正解はないかもしれないけれど、ヒントがほしい。

そんな方にピッタリです。

例えば、

“「ゆっくり」は、子どもの脳の動きを高め、想像をはるかに超える可能性を与えてくれる強力な手段です”

“拍手や褒美は子どもの注意をいま進行中のプロセスからそらすことになります”

など。

 

パッと見だとわかるようでわからないような感じがしますが、子どもと接する時の新しい視点を与えられたような気がしました。

少しでも不安を感じていることがあれば、大きなヒントがあるはずです。

わたしは何度でも読み返したくなったし、自分を省みる材料にしたいと、借りていた本を数ページ読んだ時点でポチりました。

そして、周りのママさんたちに勧めまくっています。笑

前の親子入院でご一緒したママさんに教えていただいたんですが、この本に出会えて心から感謝しています。

 

読んでいただけたら、

きっと目の前の霧が少し晴れるはずです。

受傷から192日: 新たな親子入院に向けての診察

東京から越した日に、大荷物を携えてボバース記念病院と大手前整肢園に診察に行ってきました。

母子入院の可能性を探るためです。

リハビリ手法で有名なものにボバース法とボイタ法がありますが、ボバース記念病院(旧森ノ宮病院)はボバース法の、大手前整肢園はボイタ法の、それぞれ総本山的な病院です。

 

ボバース法とは…イギリスの医師である故カレル・ボバース博士と理学療法士のベルタ・ボバース夫人により開発された治療です。脳や脊髄といった中枢神経系の可塑性を活用し、中枢神経疾患をもつ方々の機能改善をめざす治療です。(参考:日本ボバース研究会)

ボイタ法とは…ボイタ教授によって発見された『反射性移動運動』を利用した運動機能障害に対する治療法です。子どもに特定の姿勢をとらせ、特定の部分(誘発帯)に適切な刺激を与えると、全身に運動反応(筋収縮)が繰り返し引き出されます。(参考:日本ボイタ協会)    →パッと見は、子どもを裸にしてポーズをとらせ、ツボ押しをしているような感じでした。

 

ちなみに入院していたカナリハはどちらでもありません。

PT、OTさん、それぞれの手法に任されている様子でした。

また、以前はボイタ法をされる方がいらっしゃったようですが、わたしたちが入院中はいませんでした。

 

結果ですが、ボバースは入院見送り、大手前は入院いつでもOK!の返事をいただいて帰ってきました。

 

最近ボイタはめっきり人気がないので、比較的すぐに入れるようですが、実際に入院したママさんの評判はいいようだし、言われているような刺激が強いような印象も特になく。

何より母親自身が習って施術できるというのが、テンプラーナと同じでとてもいいなと思います。

わたしは直接はお話ができなかったのですが、まだ歩けない子への効果は抜群で、あらゆるリハビリ入院の中で大手前でのリハビリが最も効果があったという話も聞きました。

ただ、退院後もわたしだけで施術を続けることが果たして可能か、生活スタイルを考えると難しいのかなとも。

悩みますね。

 

ボバースの先生からは、息子の動きを一通り見て、今はリハビリではなく、認知の回復・発達を刺激することを自宅で頑張った方がいい、と言われました。

急性期のリハビリはとりあえず終わっているし、あくまで遅れている認知の部分に目を向けた方がいいと。

確かにその通りで、わたしとしては随分成長したなと思っていても、第三者から見ると、息子は何に対しても興味がなく、こちらの働きかけにほとんど反応がないように見えるのだと思います。

先生は同じような子をたくさん見てきて、やはり客観的に見たときの息子の状態を、正確に伝えてくれていたのでしょう。

「お母さん、今はリハビリとかそういう段階ではなく、ちょっと落ち着いて、療育環境を整えて、自宅でじっくり遊んであげたり絵本を読んであげたり、認知を刺激することをしてあげた方がいいと思いますよ」

完全にわたしの受け取り方の問題ですが、息子はリハビリ以前の問題だと言われているようでした。

体と心は繋がっているのだから、相乗効果で発達していくはずで、ここではそういうリハビリをやっていないのかなと、ひねくれた気持ちになってしまい…

帰りの電車では相当落ち込みましたが、また少し時間をおいてから様子を見ましょうという話だったので、それまでにきっとだいぶ変わっているはずだし、変化がなかったとしても、息子はとても頑張っているし、別に気にしなくていーやと、気持ちを立て直しました。

ちなみに、予約の際の看護師さんのお話では、森ノ宮から小児部門をボバース記念病院に移管したことで、まだかなりバタバタしている関係で入院人数も以前より制限していると聞きました。

入院が必要な子を優先させたいということだったので、その兼ね合いもあったのかなと思います。

 

また、音が好きな息子にはリトミックや音楽療法がいいのではないかと以前から思っていたので、いい機会なので試してみるつもりです。

帰国前の病院では、ICUを出たらすぐに音楽療法士さんが毎日来てくれるようになって、まだ意識がはっきりしない息子ができるだけストレスなく過ごせるようにと歌を歌ってくれたり、色々な楽器を弾いて試してくれたりして、とてもうれしかったのです。

そんなことを思っていたら、義理の姉が昔ピアノを習っていた先生が、今は障がいのある方を対象にお仕事をされていると聞き、やっぱり求めているときは自然に与えられるものだなぁと不思議な気持ちになりました。

お話を聞きに行ってみようと思います。

受傷から187日: 引っ越します

海外に居を移す前から住んできて、10年近くになる東京から引っ越すことになりました。

バタバタして、周りの友人たちにも全然お知らせできていないほど短期間に決まった話です。

 

夫と出会ったのも東京ですし、友達もほとんど東京にいて、お互いの仕事も東京が一番やりやすいのですが、家族にとってベストは何か2人で色々と考えました。

今後息子には兄弟がいた方がいいだろうし、夫もサラリーマンとして時間に縛られるのではなく自分でコントロールするために開業したいそうだし、わたしもどこかで仕事を再開することになります。

そうなるとより人手がある方がいいだろうという話になり、夫の実家がある関西に引っ越すことにしたのです。

義理の両親に頼ることができる環境は本当にありがたいです。(わたしの実家は離島なので、充実した療育やリハビリ環境を整えることは難しく、選択肢にありませんでした)

関西は子どもの療育環境に良さそうだというのも、大きな決め手になりました。

 

おそらく夫としては悔しい部分もあると思いますが、こうなってみて家族との時間を何より大切にしたいという思いが強くなったようです。

また、新しくやりたいこともたくさんあるようですし、頑張って以前よりももっと楽しい充実した人生にすれば結果オーライなのでは、と思います。

どこを拠点にするかだけの話です。

 

わたしは常に移動する人生が理想だったので、また新しい土地で一からはじめるのが、とても楽しみです。

どんな友だちができるか、どんな仕事ができるか、今からワクワクしています。

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