受傷から365日

息子が怪我をしてから1年が経ちました。

今の心境を、整理せずにそのまま書きます。

 

2018年6月21日に受傷、緊急開頭手術を行い、7月に脳死宣告、そして撤回。

8月5日帰国し、9月20日リハビリ病院に転院、12月15日に退院。

12月末に関西に転居。

2019年2月からアメリカ・ニューオーリンズに遠征しHBOTを受け、5月メキシコで幹細胞治療を受け、帰国。

 

がむしゃらに1年やってきました。

とても不思議な気持ちです。

こんなことが起こるなんて以前は想像もしていませんでしたが、今はこの生活が日常です。

めまぐるしい1年でした。

 

こんなことを書くと語弊があるかもしれませんが、怪我する前の元気で笑顔いっぱいだった息子が、今とても恋しいです。

心底明るい性格で、いつもニコニコ楽しそうにはしゃぐ姿。

せっかく作ったご飯は全力で投げるから部屋中ベトベトになるし、動き回って止まることがなくて、おもちゃには見向きもせず家中を探検して回っていました。

本当に懐かしいです。

 

今でも時々ふと頭の中にその頃の息子の姿が浮かんできて、どうしようもなく胸が痛くなることがあります。

覚えたての「ママ」という言葉と、覚えたてのあんよで、全力で駆け寄ってきた時の笑顔や、パパが大好きで見つけるとぴょんぴょん飛び跳ねていた姿、いろんな息子を思い出して、夜中に涙が止まらなくなることがあります。

息子の命が危なかった時、ずっと頭の中で、「この子じゃなきゃ絶対ダメだ」と思っていました。

この子に替わりはいなくて、この子がいないとわたしも生きられない。だから絶対に戻ってきてと。

 

人間とは賢いもので、”忘れる”という機能が備わっています。

あの時に感じた絶望は、1年で少しずつ薄れてきました。

足元の地面が全てなくなって奈落に落ちていくような、ゾッとするような感覚はほとんど思い出せなくなりました。

胸がつぶれるような後悔と懺悔の気持ちだけはいつまでも消えませんが、できる限り明るく楽しく1年間頑張ってきたつもりです。

 

息子のことは、本当に毎日かわいくて、かわいくて仕方ないです。

怪我する前の息子も、今の息子も、変わらずかわいい。

息子をギュッと抱っこして匂いをかいでは、”しあわせだなぁ”と感じています。

1年前の病院のベッド脇で抱っこもできず、管に覆われていない部分を見つけて撫でるだけだったことを考えると、本当にしあわせなことです。

それは息子が生きているからというだけではなく、家族で一緒に前を見て、楽しく過ごせている日常があるからだと思います。

それを叶えてくれる夫や、手を差し伸べてくれる家族や友人に心から感謝しています。

 

ただ、”へこたれない”というのは本当に難しい。

そして少々疲れています。

今はちょっとエネルギー不足。

 

へこたれるな。

がんばれ、わたし。

 

と、自分を励ます日々です。

帰国から354日: 療育に通い始めました

帰国帰ってきたらすぐにやろうと思っていた療育センターの体験入園に行ってきました。

 

アメリカ滞在中から、息子には今療育が必要だなと感じていました。

やはりHBOTの治療中は、どうしても親子3人での世界の狭い生活

できる限り遊ぶ時間を作っていたつもりでしたが、治療で息子が疲れていたのもあり、できるだけ休ませてあげたいと刺激の少ない日々を送っていたのです。

 

ひとつ気になっていたのが、日本を離れてから笑顔がなくなってしまったこと。

完璧な笑顔というわけではなかったのですが、1月頃には表情が緩むことが増えていた中、帰国までの3ヶ月間おそらく1度もその顔を見せてくれたことはないんじゃないかと思います。

それが、帰国後疲れがようやく抜けてきた先週あたりから、パパがあやすと笑うようになってきたのです。

1日に1回あるかないかですが、それでもうれしい。

今は夫の実家でほとんど生活していて、おじいちゃんおばあちゃんたちに囲まれて、誰かしらにあやしてもらったり遊んでもらったりして、それも刺激になったんじゃないかと思います。

 

元々カナリハにいた頃から療育の話は聞いていて、引っ越してすぐに市の保健師さんに相談して申し込みだけはしてあったので、4月入園枠に入れていただいていたようで、帰国後は早かったです。

すぐに見学に行って、発達指導員の面接も受け、今日が初めての体験入園でした。

見学の時にもたったの1時間だったのに、目をキラキラさせてとても楽しかったようで、その後のお昼寝はぐっすりだった息子。

6月中は体験で何度か通い、7月からは週2回の母子通園になります。

これまで治療とレッスンばかりの日々だったので、また新しいことが始まると思うと母もワクワクです。

友だち何人できるかなー!

受傷から343日: 幹細胞治療の効果

幹細胞治療を終えて1ヶ月が経とうとしているので、その効果について少しまとめたいと思います

 

・顔の近さが15センチほどの距離だと、目を合わせる?ことができるようになった

・左右の目が離れている時間帯が少なくなり、受傷前の息子の顔に戻ってきた(焦点が合う時間が増えた?)

・肌に当たるお湯の感覚が嫌いで毎回入浴時に緊張して叫んでいたが、敏感さがとれてお風呂が気持ちよく入れるようになった

・声色のパターンが増えて、より豊かに感情表現するようになった

・何かを触りたい時、人を呼びたい時は左手をグッと伸ばす

・顔を近づけると、グッと伸ばした左手で顔を触ってくることもある

・寝返りまではいかないが、横になっている時の動きのバリエーションが増えた

うれしい時や楽しい時に、ふわっと笑う!

・あやすとニッと笑うことも

 

今の表現の豊かさは以前ABMのレッスンで悔し泣きをした息子に感動したことが嘘のようです。

本当に主張が激しくなりましたが、動きたくても動けない場面が増えてきて、かわいそうになってしまうことも。

でも、感じられるってそれだけで尊いことなので、この感覚を大切にしてあげようと思います。

そして、周りにある物、人への興味が全くない中で、ようやくその存在に気付いた感じも大きいです。

 

個人的な印象としてはHBOTは体の機能面が、幹細胞治療は認知面が成長した気がします。

もちろん相乗効果もあると思いますが。

何よりも、今回の幹細胞治療は効いた‼️という確信があります。

全ての治療やリハビリに疑い深い夫が、これは効いたね、今後幹細胞治療を最優先にしよう!と断言したほど。

高い治療費を払ってきているので、結果が見えるのはうれしいはもちろん、正直ホッとしています。

そして、将来の希望が見えた気がします。

今回のHOSTでの治療、日本からの患者は私たちが初めてだったそうです。

海外での治療は費用対効果や安全性など確かに躊躇しますが、ぜひトライしてみてほしいと心から思います。

ABMの集中レッスン#2

帰国して2週目、まだ日本での生活も落ち着いていませんが、住んでいる場所を離れて、神戸にABMの集中レッスンに行ってきました。

元々6月に行こうと思っていたのですが、先生のスケジュールが空いているということで、いくつか入っていた病院の予約も調整して、急遽伺うことに。

 

というのも、幹細胞治療の効果がはっきりと現れてきて、この機を逃してはならないと思ったからです。

なんとなく認知が上がっている感じはヒシヒシと感じていたのですが、ご飯中など明らかに目線を合わせてくることが増え、声色も変化して訴えかけてくる内容が複雑化してきている感じ。

こちらとコミュニケーションを取ろうとしている感じがはっきり出てきたのです。

今までは一方通行の会話だったのが、なんとなく通じ合う感じがあります。

冷静に書いていますが、毎日新しい発見があって、本当に小躍りするほどうれしいです!

 

そんなわけで、この伸びてる時期を逃してはならないと、夫が仕事で東京に行っている間に5日間親子2人で行ってきました。

急な話だったので、先生のお宅からすぐ近くのホテルは満室で取れず、そこから30分ほどの元町の安いビジネスホテルに泊まって通いました。

先生には渡米前からの変化を一緒に喜んでいただいて、限定的でも目が見えていることを実感し、何より反応の違いを特に驚かれていました。

「本当に変わりましたね」の言葉が何よりうれしく

でも、わたしも感じていたことですが、レッスンからしばらく離れていたことや、帰国のバタバタであまり体を触ってあげられなかったのもあり、体の状態はあまり、というか全然良くなったのです💦

長期間の海外生活で疲れもあるのか、反応が悪い…

3日目くらいからようやく動けるようになり、日々の遊びやレッスンはやっぱり大切だなと実感しました。

そして、背中を動かす感じを思い出したようで、レッスンから帰ってきてからバタバタ体を動かす感じがとても激しくなっていて驚きました。

 

少し休んだら、来週は京都でJKAのレッスンです。

このまま順調に伸びていきますように。

楽しみです。

幹細胞治療のはなし番外編: モンテレイ観光

モンテレイで治療を受ける際、最初の3日間は注射だけですし、観光などをする時間はかなりあります。

ただし、幹細胞治療の際は風邪は禁物なので、ウィルスいっぱいの外界に出かけるかどうかは悩みどころ。

息子はかなり丈夫な体質なので、退屈させるよりはと思って出かけました。

そして、5月は外に出るにはとてもいい季節!

 

サンタルシア遊歩道

広大な公園の中にクルーズのできる運河や小さな遊園地、プレイヤードがあり、モンテレイの人たちの憩いの場になっています。

緑が多くて散歩するだけでも気持ちいい。

モンテレイは鉱山で発展した街で、古い製鉄所が当時の様子を知れる博物館として残っています。

解説は全てスペイン語なのでサッと見るだけでしたが、工場の上まで上がれるリフトがあり、モンテレイの街を一望できました。

山も目の前で、とてもいい写真スポットです。

モンテレイは色々な面白い形の山に囲まれた街ですが、この山がシンボルらしく、”馬の鞍”山とスペイン語で言うそうです。

 

マクロプラザ周辺

マクロプラザはダウンタウンのほぼ真ん中にあり、周辺を寄り道しながら歩くと楽しいです。

feelgrowという素敵なレストランで早めのお昼ご飯を食べて、古い町並みを歩き、マクロプラザへ。

北に少し歩くと、西側に地元の人で賑わうエリアがあったので、お店を覗きながら歩く。

ぐるっと回ってマクロプラザに戻り、彫刻や噴水を見ながらそのまま北上し、評判の良さそうなコーヒー屋さんへ。

ここに行くには大きな道からは少し外れるので、ベビーカーは道がガタガタ。

でも、息子のご飯を食べさせながら、飲み物も美味しくいただき、くつろげました。

おすすめ。

BLACK CAFE

 

そのコーヒー屋さんから5分の歴史博物館へ。

ここもスペイン語の表記だけでしたが、比較的中南米の歴史については知っていることが多く、展示も面白くて回るだけでかなり楽しめました。

途中で英語で解説する博物館のスタッフも見かけたので、頼めば英語のツアーのようなものをやってくれるのかもしれません。

ちなみに訪れた火曜日はたまたま入館料無料の日でした。

ラッキー。

 

博物館を十分楽しんだ後、レプリカ(!!)のシスティーナ礼拝堂へ。

ここも無料なので入ってみたのですが、予想外にクオリティにびっくり。

礼拝堂に入る前にスペイン語でのガイドビデオ、誰によって、どのようにして作られのかよくできた再現ビデオが流れました。

そして中に入ると…大きさは原寸大なので圧巻です。

大きなテントの内側に絵の描いてある幕が貼ってあるだけなのですが、大きいので全然気になりません。

もちろん本物とは全くの別物ですが、それぞれの絵を解説付きでスポットライトで浮き立たせたり(スペイン語ですが…)、魅せ方がとても上手く感心しました。

ただの幕のレプリカですが、とてもいい出来なので、システィーナ礼拝堂のことを少し勉強してからいくと、より楽しめると思います。

 

帰りはUberで帰宅。

時間が合えば、ドライバーさんが迎えに来てくれます。

 

Fashion Drive

モンテレイで一番大きな近代的なモール。

フードコートが(多分)3ヶ所あります。

お店を見て買い物したりのんびりするだけでしたが、4時間ほどここで過ごしました。

日本未上陸のスペインのプチプラブランドがいくつもあるので、そこで子供服を購入。

とてもかわいくて安いので、ぜひチェックしてみてください。

↑ 戦利品のポロシャツとグリーンのパンツ。爽やかでモチーフがかわいくて素敵なんですけど、ちゃんと写った写真がない💦 あ、モンテレイはメジャーリーグのチームがあります。