保育園を選ぶ

息子はこの4月から保育園に通っています。

わたしたちの住む市には、ありがたいことにいわゆる”障がい児枠”のようなものがあって、保護者が働いていなくても、公立私立問わず保育園に預けることができます。

預けられるかどうかは医療的ケアの程度にもよると思いますが(そのために療育園があり、訪問療育があり、社会的に取り残す子どもがないような仕組みになっている)、保護者の負担軽減も含め療育への取り組みは、全国の中でもかなり優秀なのではないかと思います。

だからこそ悩みました。

療育園でもう一年じっくり過ごすべきか、思い切って保育園にチャレンジするか。

一対一で子どもに保育士さんがついてくださる療育園に比べて、保育園ではどうしてもケアが薄くなります。

安心感が違います。

そして丁寧な療育により、感情の機微を見せ始めた息子が、さらにもう一年療育園で過ごすことの意義も感じていました。

その葛藤がありながら今年から保育園に通うことを決心した理由は、息子が同じ年代の子どもたちのおしゃべりや歓声が大大大好きなこと、そして年少さんから入園することで、先生やお友だちとの関係を3年間かけてじっくり築いてほしかったから。

小学校は養護学校に行く可能性が高い息子にとって、目の前でたくさん動いてたくさんお喋りする通常発達の子どもたちと毎日過ごす環境での3年間は、とても貴重なものになるはずです。

そして、それは保育園のお友だちにとっても同じ。

息子のような、身体的にも知的にも重い障がいのある子どもと遊ぶ機会はなかなかないはずです。

その貴重な3年間、できれば息子のケアに臆さず、たくさんの遊びに参加させてくれる保育園があれば、と昨年いくつか見学に伺いました。

息子はNgチューブから水分補給の必要がある医療的ケア児なので、看護師さんが常時在籍している(もしくはそのために新たに人員を増やす)保育園でなくてはなりません。

その時点で私立はなかなか難しく、熱心に受け入れを話し合っていただいた私立園以外は早々に候補から消えて、公立保育園(必ず常勤の看護師さんがいる)が有力となりました。

私立の保育園でも話を聞いてくださるところはあるものの、重心児の受け入れ経験がないところがほとんどで、またこのコロナ禍で見学の制限があるところも多く、隅々まで保育環境を確認したり話し合いができるような状況ではなかったのが残念でした。

それに加えて、わたしたちが住む市の公立園は息子が通っていた療育園との間で保育士の異動が常に行われているため、保育園にも療育経験のある保育士さんが在籍しているというのも大きかったです。

入園してみて、やはり情報の共有も交換も密に行われていますし、勉強会なども熱心で、公立園を選んでよかったなと思います。

いくつかある公立園の中で、第一希望は自然いっぱいの山の中にある保育園に決めました。

そして、無事第一希望の保育園に入園が叶いました。

本当にありがたかったし、うれしかったです。

見学に行ったところはどこも良い保育園ばかりでしたが、最後の決め手は直感に従いました。

どんなに条件が良くてもピンと来ないとなかなか決められない性分なのですが、園長先生のお話と園の雰囲気でここだ!と、特に迷いはありませんでした。

実際に入園してみて、担任の先生たちが息子のために常にベターな保育を探してくださる熱心な姿、園長先生はじめ園全体で息子のことを見守り、保護者の保育方針を最大限考慮してくださる園の姿勢に、この園を選んでよかったと心底感じています。

特にわたしは、はつらつとした担任の先生たちが大好きです。

毎日の様子を伝えてくださるだけでなく、息子の様子を見て「◯◯はこうしたら良いと思うんだけどお母さんどう思います?」という問いかけが頻繁にあり、息子との時間をきちんと寄り添って過ごしてくださっている感じがして、送迎の時にお話しするのが毎日本当に楽しみです。

息子もちゃんと人を見ていて、好みの先生を見分けたりするんですが、毎日とても楽しそうに登園するので、早速好きな先生を見つけたのかな?

保育園も先生たちも大好きなんだと思います。

入園するまでドキドキだった保育園は、うれしい驚きの連続でした。

今は、本当に保育園に通わせてよかった!と思っています。

親子3人で入園式にも参加しました

この土地で素晴らしい療育に出会えたこと、そして今の保育園での楽しい生活に心から感謝していますが、東京に住んでいた時は、保育園の入園自体が難しく弁護士を雇って行政と闘ったママさんがいらっしゃったり、そこをクリアしても待機児童の多さや人員不足によりどうしても入園までたどり着けないケースをいくつも聞いていました。

そもそも療育にいたっては週に1回、ひどいところでは月に1回受けられれば良い方というところもあり…日々の生活の中での療育が一番大切で、社会全体で育むべき子どもに与える環境としてどうなのか、それって療育と言えるのかと疑問に思っていました。

きっとそれぞれの自治体も、持てる限りのリソースを元に一所懸命に動いてくださっているんだと思います。

でも住む場所によってこうも違いが出てしまうのは、財政的な問題だったり需要過多な状況だったり、仕方がないとは言え、もうひと頑張り改善の余地はある気がしています。