受傷から130日: 呼吸と睡眠とアロマテラピー

最近、息子の夜の睡眠はアロマに助けてもらっています。

脳障がいを負うと、症状の大小あれど、睡眠に悩まされることが多いと聞きます。

人によって合う合わないはあると思いますが、息子にはアロマがよく効いたのでご紹介。

 

 

近頃は大体夜7時半頃に寝て、朝5時半頃に目覚めている息子。

寝返りができないため、夜中に1度だけ、(おそらく)体勢を変えて!と起きてきますが、ぐずることはなく大人しく寝てくれています。

でも、そんな息子も、2度目の手術後は意識が覚醒してきたせいか、一晩中筋緊張と興奮で暴れるように泣き、夜通し抱っこで本当に大変でした。

薬を使いながら調整し、少しずつ落ち着いてきたかなと思っていたら、今度は寝入りに無呼吸になって、酸素飽和度(血中の酸素量)が下がってしまうという、呼吸の問題まで出てきてダブルパンチ。

値が50近くまで下がることが1日に何度もあり、これ以上ひどくなれば挿管して人工呼吸器を使います、と言われていました。(酸素飽和度の通常値は90〜100)

苦しくて泣くことで、自力で100まで復活するものの、眠くてうつらうつら→無呼吸→苦しくて泣いて起きる→眠い…という悪循環に陥り、細切れにしか睡眠が取れなくなっていました。

結局、無呼吸は筋緊張緩和のため処方された薬の中の1つが原因だったようで、その薬を止めると徐々に症状は改善。(薬の影響って恐ろしい…)

ただ、寝入る時に苦しかったことを思い出すのか、肩で荒く息をするのが癖になってしまい、過呼吸一歩手前でなかなか眠りにつくことができず、寝入りが下手な点は解決しませんでした。

リハビリの先生の指導による深い呼吸を促すマッサージや、睡眠のために入れていた薬もほとんど効果は見られず。

どうしたものかと困り果てていました。

 

そんな時、Google先生とにらめっこしていて、思い出したのがアロマテラピー。

恥ずかしながら、アロマって、自然派志向のおしゃれで余裕のあるリア充な方が、間接照明の中でアロマを焚く…みたいな勝手なイメージを持っていました。笑

でも、帰国直前に、お世話になった方からレモングラスの純度100%の精油を餞別にいただいて、初めてアロマがどういうものか知ったのです。

手のひらに1滴垂らしてよく刷り込んで深呼吸してごらん、すごくリフレッシュできるからと。

これがとてもいい香りで、本当に助けになってくれました。

その方は普段の生活にアロマテラピーを取り入れていて、お子さんの体の不調や軽い風邪、皮膚疾患なんかもアロマで対応するんだそうです。

その効能が認められて、アロマテラピーが病院での代替療法に使われている国もあるんですね。

イギリスでは学位まで取れるそうです。

 

 

そして、今回息子の症状にいいものはないか探し回る中で、ご自身のお子さんの障がいをきっかけに、療育にアロマを取り入れようと働きかけているセラピストの秋山信子さんのブログを見つけました。

しかもそのお子さんの経験がきっかけになって、主治医の先生主導で、睡眠にアロマが効くという実証をするべく、臨床試験が始動したそうです。

なんか期待できそう!

というわけで、さっそく連絡を取って相談に乗っていただきました。

息子の症状に合うアロマを一通りアドバイスしていただいて、その時に先ほどの臨床研究に使われているアロマを販売されていると聞き、試しに購入してみることに。

入院中で香りを拡散させるわけにはいかないので、アロマパッチというシールのようなものに、1〜2滴精油を垂らして、胸元に貼る方法を教えていただきました。

届いてすぐに試してみたんですが、3種類の精油のブレンドで、とてもいい香り。

意外としっかり香ります。

 

肝心の効果ですが…

アロマパッチを貼った瞬間、香りに驚いたのか、それまで肩で荒く息をして緊張でうっすら汗までかいていた息子が、一瞬息を止めたのです。

え、息してない?と慌てていたら、いつのまにかスースーと呼吸が整っていたのでびっくり。

まさか、こんなに即効性のあるものだとは思わず、まぐれかなと疑ってみたものの、次の日も、その次の日も、荒い呼吸がふっと収まって、そのままぐずらずに寝入ることができました。

睡眠時に高いままだった心拍数も、ぐっと落ち着きました。

まるで魔法のようでした。

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調べてみると、嗅覚は他の感覚器官と違って、鼻腔を通って直接脳の中枢部が反応するそうです。

本能的な欲求や記憶と結びつき、快・不快の感情や過去の記憶などを呼び起こすのだとか。

確かに昔使っていた香水の香りで、一気にその当時の情景に引き戻されることって、あるある。

すっかり産まれたての状態に戻ってしまった息子には、本能に働きかけてよく効いたのかもしれません。

試してほぼ1ヶ月が経ち、アロマが効きにくいなと思う夜ももちろんありましたが、寝入りに肩で息をすることはなくなり、緊張も収まりました。

それどころか、寝入りの癖ができたのか、アロマなしでスッと寝てくれることも。笑

習慣って大切。

 

そもそも、アロマを受け入れる脳の状態でない場合もありますし、合う合わないもそれぞれです。(てんかんに禁忌の精油もあるそうなので注意)

でも、試してみる価値はあるかも。

息子に関しては、睡眠のために入れていた薬を減らしている最中です。

とても順調なので、夜は完全に薬なしを達成できそう。

アロマは、症状によって精油を組み合わせることで、その人に合ったアロマを作れるところが、面白いし魅力的。

睡眠以外にも細かな悩みは色々とあるので、ちゃんと勉強して、息子にあったものを使っていけたらなと思っています。

 

いつまでも入院しているわけにはいかないので、ホームケアで対応できることを少しずつ増やしていくことが、目下の目標です。