受傷から85日: ヴェールを剥ぐような

↑ 緊張で縮こまって固くなっている首の後ろを触られると、ものすごく嫌がります

 

栄養をアイソカルジュニアに変えたという話をしましたが、変えてから毎回少量ずつ吐くようになってしまった息子。

今朝は吐いたときの咳き込みがひどく、胃管が口から抜けたそうです…

そしてお昼もやっぱり吐く。

リハビリで疲れて寝た!と思っても、栄養が胃に入った途端に起き出して不機嫌になります。

匂いが嫌いなのか。

慣れるまで頑張ろうかと思ったけれど、合わないのかな?

先生と要相談です。

 

吐いた後ぐっすり寝たので、朝とは打って変わってPT(理学療法)のリハビリでは絶好調。

今日は区の保健師さんも様子を来ていたので、たくさんの人に見られて気分がよかったのか、人の顔をキョロキョロ。

新しい人が現れるとジーっと集中。

名前を呼ばれるとゆっくりとだけど、視線を移す。

え…本当に!?人の顔認識できる?

しかも、自分の名前わかるの?

急な覚醒具合に驚いています。

 

自分の名前をわかっているかどうかは別として、息子の覚醒具合はここに来てずっと良くなっている気がします。

リハビリの時は集中できる時間が確実に増えていますが、基本的にぽけーと宙を見ている息子。

元気だった頃に比べるとまだまだぼやけているというか、厚いヴェールがかかったような、靄がかかったような…

どこまで意識が回復しているのか、全くわかりません。

実は意識は鮮明だけど、それが外に出てこないだけなのか?

ただ、時間を追うごとに、そのヴェールが一枚ずつ剥がれていくような感じが、表情や顔つきに現れています。

急に凛々しくなったというか、はっきりした顔つきになってきました。

 

今日はそのパッチリあけた目で、キョロキョロとよく人の顔を見て目が合うので、驚いてしまいました。

どうしても期待してしまいます。

調べると意識障害の回復を促す治療もあるようですが、その選択はまだまだ先かな。

息子は現在の状態が、そもそも意識障害にあたるのかはわかりませんが、少しでも改善していけばと思います。

受傷から84日: 手技の練習

栄養の注入、リハビリ、沐浴、マッサージ、絵本の読み聞かせ、遊びの時間、寝かしつけ、

そして関係各所への連絡、調べ物…

毎日があっという間に過ぎていきます。

光陰矢の如し。

やりたいことがたくさんあるのに、全然追いつかない。

 

今日の息子は微熱で調子が上がりません。

昨日あれほど好調だったOTのリハビリも、筋緊張であまり動けず。

グズリもひどくて、かわいそうです。

 

そんな中、わたしは昨日から栄養注入や胃管のテープの貼り替えを自分でできるようになるべく、やり方を教わっています。

もう3ヶ月以上側で見続けてきたので、イメトレはバッチリ。

不器用ではありますが、特に問題なく覚えられました。

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↑ 初めてテープのイラストにトライ。絵がとても苦手なわたしが、意外にかわいく描けたと自画自賛のイラスト。笑

 

実は今度の親子入院では、経管栄養を卒業して、口からご飯を食べられるようになるというのが、密かな目標の一つです。

十分な栄養をとれるくらいの量を口から摂取できないといけないのですが、これができるだけで、本人の意識にとっても大きいと思うのです。

栄養を受け身で摂取するのではなく、食べることが欲求の一つとして大きく育てば、それだけで成長できることがたくさんあるのでは、と。

それに、チューブが入っている気持ち悪さも、チューブを入れ替える苦しさもなくなります。

2ヶ月後、この覚えた手技を使わなくてすめば、それが一番です。

がんばろうね。

受傷から83日: OTリハビリでゾーンに入る息子

記事の中に何度も出てきているOTとは、Occupational Therapyの略で、日本語でいうと作業療法というリハビリの一種です。

簡単に言うと、基本的な生活をするために必要な機能回復を促すリハビリで、息子で言うと手や首などの上肢機能の回復を目指しています。

帰国前から、介助しながら両手におもちゃを持たせて叩きあわせてみたり、顔を触らせてみたり、そんなリハビリをしてきました。

最近のOTのメニューとしては、

・身体をマッサージ?でほぐしてもらう

・仰向けの姿勢で両手遊びをして、体の中心の感覚をつかむ練習

・お気に入りのメリーを使って、仰向けの姿勢で腕を伸ばす&手で掴む練習

・うつ伏せの姿勢で、首を上げる練習

・椅子の形でお座り(膝を90度に曲げた状態)をして、目の前に置いた音が出るおもちゃを触る練習

 

午前中は息子も調子が良いことが多く頑張るので、OTの先生もつい力が入り、気がつくと1時間を超えていることもしばしば。

本当に体力がついてきました。

 

そして今日は今までになく絶好調で、メリーを使った仰向けの練習で、吊るされているお人形を不完全ながら追視して、両手を(!)振り上げながら、タッチすることができました。

一切の介助なしです。

肩から腕をぐっと伸ばして、何度もタッチして、足もバタバタ元気よく動かしていました。

今までは人形を見上げて触りたそうに手をモジモジさせていても、腕を持ち上げることはほとんどできずに、焦ったそうにしていたので、突然腕を上に伸ばし始めた姿にびっくり。

こんなことまでできるようになったなんて!

OTの先生もわたしも、そして周りの先生たちからも歓声があがり、あっという間に人だかりが。笑

 

それにしても、親のひいき目ですが、息子の集中力と負けず嫌いっぷりはすごいです。

ONとOFFがはっきりしていて、一度ゾーン(笑)に入るとすごい。

そして最近は、できなくて嫌がってグズるだけでなく、さらに集中してなんとか出来るようにしよう、という姿勢が少しずつ見られらようになってきて、頼もしさすら感じます。

グータラなわたしではなく、夫の性格によく似ています。

わたしに似なくて本当によかった…!笑

 

メリーで完全に調子をつかんだ息子は、お座り練習でも、いつになくシャンと座り、介助なしで腕を伸ばし、目の前の鍵盤を叩いてみせました。

左手だけでなく、右手も出てくるようになったのがうれしくてたまりません。

初めてできたことがいっぱいのリハビリでした。

受傷から82日: アイソカルジュニア

今日から栄養を変更しました。

今まで、ミルクに栄養剤をいくつか混ぜていましたが、いつか家に戻って自分で栄養を注入するようになったときに、1種類で済むように試してみようということになったのです。

先生たちから勧められたのは「アイソカル1.0ジュニア」という商品。

小児のために開発された流動食だそうで、薬剤師さんも、栄養士の先生も、成分表を見てこれはいい!と太鼓判だそうです。

さらに、今までは完全流動食の大人にも使う栄養剤を混ぜ合わせていたので、胃腸が弱くても消化できるものだったけれど、アイソカルジュニアにすれば自分で消化する力がもっとつくかもしれない、とのこと。

自分で調達して病院に持ち込む形なので割高になりますが、息子に合えば栄養面も消化面も改善できるようなので、試してみようと思います。

 

早速、Googleさんで検索すると、どうやら値下げしているようなお店はない様子。

1本、大体200円で、1日4本消費するので、月でおよそ24,000円。

期間限定で値下げしているところもありますが、今後定期的に購入するとしたら便利さが大切なので…結局amazonで購入することに。

プライム会員で送料かからないので、ここがベストでした。

アイソカルシリーズ、ダッシュボタンに採用されないかな。

 

ちょっと吐く様子を見せた息子。

嫌な予感…

問題なくいきますように。

リハビリ親子入院について

親子入院の日程決まりました。

(※母親が行うことが多いので母子入院とも言いますが、親子入院で通します)

早くても10月と言われていたのが、なんと9月20日から行けることに!

予想以上に早くて嬉しいやら、焦るやら。

でも待ちがかなり長いと聞いていたので、本当にありがたいです。

 

そもそも、日本でリハビリ目的の親子入院ができる病院、施設は限られています。

 

東京> 心身障害児総合医療療育センター (通称、小茂根(こもね)と呼ばれています)

・リハビリ手法はボバース法

・入院は2ヶ月程度

・就学前までの歩けない子が対象で、入院は一度だけ

大阪> 森ノ宮病院  (10月からボバース記念病院に小児部門が移管されるそうです)

・日本にボバース法を持ち込んだ最初の病院

・入院は4〜8週間で、その後の通院も推奨している

・期間をあけて、繰り返しの入院が可能

神奈川> 神奈川リハビリテーション病院

・特に後天性脳障害のリハビリに力を入れている

・入院期間は2ヶ月程度。

・1年後くらいに、4週間ほどの評価入院が可能。

この3つがおそらく最も有名で、全国から患者が集まってくるところ。

 

他にも調べると、

○長野>信濃医療福祉センター

○千葉>千葉リハビリテーション病院

○大阪> 大手前整肢学園(ボイタ法)

○静岡>静岡医療福祉センター(ボイタ法)

○京都>聖ヨゼフ医療福祉センター(ボイタ法)

このあたりも有名なようです。

北海道や九州などにも、検索するといくつか見つけることができます。

※基本的に、住んでいる地域の近くでないと受け入れてもらうのが難しいです。でも、急性期明けや何か事情があれば加味して検討してもらえるので、まずは相談してみるのが一番。

※ボバース法、ボイタ法については、また別記事で書きます。

 

わたしはこの中から、いくつかの病院に並行して連絡を取っています。

どこも実際に入院できるまで時間がかかると言われていたので、とりあえず行きたい病院には全て連絡し、病院同士で紹介状を送るなど医療連携を取ってもらって、その中で早めに決まったところに行こうと決めていました。

今回幸運なことに一つ目の病院に診察へ行ったところで転院できることが決まったので、他の病院の診察や入院については、次の病院の退院後にまた行うことに。

連絡には病院のソーシャルワーカーさんを通しているところもあれば、成り行き上個人でやりとりしているところもありますが、全てソーシャルワーカーさんに報告して協力してもらっています。

やはり医療機関で直接やりとりしてもらうと話が早いこともあるし、どこまでをお任せするかは慎重な見極めが必要だと思いました。

全部をお任せすると、どうしても病院同士の付き合いで筋も通さなければならず、話が進まなかったり、後退してしまう場合もあるからです。(ソーシャルワーカーさんも、先方の事情とこちらの希望で、板挟みになってしまうことも。)

ただ、ソーシャルワーカーさんに素直な気持ちを話して全面的に味方になってもらうのは、とても重要な気がします。

 

後天性の脳障害の場合は特に、受傷後半年〜1年以内の回復の見込みがあるうちは、継続して集中できる環境でリハビリを受けさせてあげたいと、親なら誰しもが考えると思います。

でも、今回親子入院について調べていると、色々と高い壁にぶつかりました。(もう少し大きければ、単独入院という選択肢が増えますが)

現状日本ではそのような環境を整えるのは至難のワザのようです。

親子入院は希望者が多くて待ちが長いというのはもちろん、一度別の病院で入院をすると、その後すぐに受け入れてくれる病院がほとんどないのです。

前の入院から半年ほど時間をおいてから検討してくださいと言われることが多く、かと言って、同じ病院には大体2ヶ月以上は入院させてくれません。

まだまだ伸びしろがあっても、後は地元で日常生活を送りながら、リハビリ環境を整えてそこで…となってしまうわけです。

何しろ、急性期のように命に関わるわけではなく、後ろには長い待機の列ができているわけですから。

 

しかし、なぜ親子入院のハシゴがこれほど嫌われてしまうのか。

医療機関側の話を聞くと、そもそも母子入院の目的は、子どもの集中リハビリのためだけではなく、日常生活にスムーズに移行するための母親への育児や生活指導だということ。

また、日常生活をしてみた上で新たな課題を見つけ、それを改善するために次の入院をすべきだということ。

そして、病院によって、主義や流儀ややり方が違って、リハビリ入院を立て続けに行うことで、患者自身が混乱してしまい、悪い結果を生むこともあること。

確かに、納得できます。

 

わたし自身も、次の病院を無事退院後、リハビリの継続方法について、どのように考えるかは全く未知数です。

もしかしたら、一度自宅で落ち着いてリハビリ環境を整えた方がいいと思うかもしれない。

でも、通院や訪問リハビリで週に何度かリハビリを行なったとしても、やはり入院して毎日行うのとでは密度が違います。

自宅で家族の手で続けるというのも、限界がある。

やっぱりまだ物足りない、まだ集中してリハビリしたいと思った時に、その後次の入院に向けて即座に動けるように可能性を残すことは、親として当然のことだと思っています。

後悔しないためにも、そのあたりはうまくやりながら、今は目前に迫った入院のことに集中したいと思います。

 

受傷直後、混乱している中で病院探しなどをされると思いますが、まずは自分で問い合わせてみるとその病院のスタンスや窓口の方の雰囲気がわかるのでオススメです。